研修概要

目的

本研修は、一般社団法人リサーチ・アドミニストレータースキル認定機構(以下「URAスキル認定機構」という。)が行う、リサーチ・アドミニストレーター等の研究マネジメント人材(以下「URA」という。)の質を保証するための認定制度(以下「URAスキル認定制度」という。)の枠組みの中に位置づけられるもので、URAとして求められる業務遂行能力のうち知識・理解力を得る、あるいは高めるためのものです。

研修レベルの説明

本認定制度では3つの研修レベルを設定しています。

  • Fundamentalレベル:URA業務上の課題の発見と解決を上司の指示のもとに行うことができる知識のレベル
  • Coreレベル:URA業務上の課題の発見と解決を自立的に行うことができる知識のレベル
  • Advancedレベル:URA業務上の課題の発見と解決を主導的に行うことができる知識のレベル

FundamentalレベルとCoreレベルの研修は、連続的な内容となっているため、Coreレベルの受講にはFundamentalレベルを修了していることが必要です。

科目設定の考え方(Fundamentalレベル・Coreレベル)

  • FundamentalレベルとCoreレベルの科目は、東大スキル標準で設定された22の業務を土台に、URAの現在の業務等を踏まえ10科目群15科目に編成した構成となっています。
  • URAあるいはURAを目指す人がURAとして最低限身につけるべき内容を網羅的に学習できるカリキュラムです。
  • Fundamentalレベルで身につけた知識を前提にCoreレベルが構築されています。したがって、Coreレベルの受講にはFundamentalレベルの修了を求めています。
  • ただし、科目内容は、15科目の受講から自身の興味や業務に応じてさらに学習できるよう、参考文献など、自身が学び続けるためのきっかけとしても利用してもらうことを想定しています。
  • 人によっては、一部の科目について既に受講が必要でないレベルに達しているかもしれませんが、「URA業務という観点で改めて学んでもらうことが重要」との理由から、Fundamentalレベル、Coreレベルについては全科目の受講を求めます。

専門業務区分設定の考え方(Advancedレベル)

 Advancedレベルは現在5つの専門業務区分が設定されています。この専門業務区分の設定は,以下の観点に基づきます。
【ニーズがある】
•URAからのニーズがある
•雇用者(大学執行部等)からのニーズがある(当該区分における能力を採用要件として利用する可能性)
【シーズがある】
•当該区分のスキルに一般化・標準化(内容の明確さ,教材作成の可能性)
【実効性がある】
•当該区分の審査員が一定程度存在

 この観点を踏まえ,URAを雇用する側(URA等の研究マネジメント人材を配置している大学の経営者等(担当理事,URA所属部署の長,担当事務部長等)を対象としたアンケート調査の結果とURAの配置状況*を総合的に検討し,次の5つの専門業務区分を設定しました。
 なお,この区分は検討時点の状況に基づくものであり,今後のURAの業務の拡大・深化,URA業務従事者人口の増加等にともない拡充されることを前提としています。

  • 大学戦略の企画立案
  • プロジェクト企画・運営
  • セクター間連携
  • 知的財産管理と活用
  • 医療系

文部科学省令和元年度科学技術人材養成等委託事業「リサーチ・アドミニストレーターに係る質保証制度の構築に向けた調査研究」成果報告書(p. 11)から抜粋

*URAの配置状況は文部科学省が実施している「大学等産学連携等実施状況」に基づきます。

Fundamentalレベル

URAスキル認定制度におけるFundamentalレベルの研修は、URAとしての業務経験が浅い人や業務経験のない人でも学べるよう、基本的な知識の習得を目的に内容が構成されています。Fundamentalレベルは広範なURA業務に関する知識を体系的に学習することを目的としているため、全科目(15科目)の受講を求めます。各科目の内容はURAスキル認定機構のwebサイト上に掲載されているシラバスで確認することができます。
なお、Fundamentalレベルの次のレベルであるCoreレベルを受講するためには、Fundamentalレベルの修了が必要です。また、認定URAへの申請にはCoreレベルの修了が申請要件となっていますので、認定URAの認定を希望する場合は、Fundamentalレベルの研修から受講する必要があります。

受講対象者

Fundamentalレベルは、URAに限らず、大学等における研究支援業務に興味関心のある大学・企業等の研究者、事務職員、大学院生等、どなたでも受講できます。受講対象者に制限はありません。URAとしての業務経験がない人でも受講できます。

Fundamentalレベルの修了要件

全科目(15科目)で合格点以上を取得すること。ただし、今回の受講でFundamentalレベルの修了要件に満たなかった場合は、次期以降の受講期において不合格科目のみを再受講・受験し合格することで、レベルを修了することができます。再受講の受講料は、2,000円(税込)/1科目です。

不合格科目の再受講可能期間:最初の受講期を含め4期

修了証の有効期間と合格科目の有効期間

研修修了証の有効期間は、修了した期を含め10期です。
合格科目の有効期間は、最初の科目に合格した受講期を含め4期です。最初の科目に合格した受講期を含めて4期以内に修了できなかった場合は、合格科目の効力も喪失します。

研修科目の読替えについて

関係団体や大学独自で類似の研修を実施している場合があります。それらの受講歴を本制度の研修科目の合格として扱う「読替え」については、今後、検討する予定ですが、具体的なスケジュールは未定です。

その他

本研修の実施に関わる更新情報等についてはURAスキル認定機構のwebサイトもしくはURAスキル認定制度研修・審査ポータルで随時公開します。受講を検討されている人は、こまめにURAスキル認定機構等のwebサイトを確認するようにしてください。

Coreレベル

Coreレベルは、Fundamentalレベルの内容を理解していることを前提に内容が構成されています。そのため、Coreレベルを受講対象者はFundamentalレベルを修了した人です。また、CoreレベルはURAとして数年の業務を有している人を想定しています。ただし、人によって業務が様々であり、全ての科目に関連する業務経験を有することは想定していません。しかし、Coreレベルにおいても広範なURAに関する知識を体系的に学習することを目的としているため、全科目の受講を求めます。各科目の内容はURAスキル認定機構のwebサイト上に掲載されているシラバスで確認することができます。
なお、Coreレベルの修了は認定URAの申請要件となっていますので、認定URAの認定を希望する場合は、Coreレベルを受講し、修了する必要があります。

受講対象者

Fundamentalレベルを修了した人であればURAに限らず、大学等における研究支援業務に興味関心のある大学・企業等の研究者、事務職員、大学院生等、どなたでも受講できます。

Coreレベルの修了要件

12科目以上で合格すること。ただし、不合格科目についても60点以上の得点であること。ただし、今回の受講でCoreレベルの修了要件に満たなかった場合は、次期以降の受講期において不合格科目のみを再受講・受験し修了要件を満たすことができれば、レベルを修了することができます。再受講の受講料は、2,000円(税込)/1科目です。

不合格科目の再受講可能期間:最初の受講期を含め4期

修了証の有効期間と合格科目の有効期間

研修修了証の有効期間は、修了した期を含め10期です。
合格科目の有効期間は、最初の科目に合格した受講期を含め4期です。最初の科目に合格した受講期を含めて4期以内に修了できなかった場合は、合格科目の効力も喪失します。

研修科目の読替えについて

関係団体や大学独自で類似の研修を実施している場合があります。それらの受講歴を本制度の研修科目の合格として扱う「読替え」については、今後、検討する予定ですが、具体的なスケジュールは未定です。

その他

本研修の実施に関わる更新情報等についてはURAスキル認定機構のwebサイトもしくはURAスキル認定制度研修・審査ポータルで随時公開します。受講を検討されている人は、こまめにURAスキル認定機構等のwebサイトを確認するようにしてください。

過去の実施要項

2022年度 研修実施要項(PDF)2022/11/14改定版

2021年度 研修実施要項(PDF